ハーブウォーター(芳香蒸留水)の活用

精油を水蒸気蒸留法で抽出する過程において、オイルに選り分けられたものが「精油」、水に選り分けられたものが「ハーブウォーター(芳香蒸留水)」になります。
油溶性成分は精油、水溶性成分はハーブウォーターに含まれます。
ハーブウォーターは、「ハイドロゾル」「フローラルウォーター」などとも呼ばれます。
 
親水性のハーブウォーターはその成分のほとんどが水なので、体内に取り込まれても代謝・排泄が容易で肝臓や腎臓への負担が少なく、繰り返し使用するのに向いています。

ハーブウォーターの成分濃度は、精油の0.1〜0.01%で非常に希薄です。必ず希釈して使用しなければならない精油よりも手軽に用いることができ、安全性が高く、香りも穏やかでペットケアに適しています。人にも動物(主に犬)においても、目や口腔、生殖器など粘膜部位のケアにはハーブウォーターがおすすめです。

PAWのペットアロマケアは、ハーブウォーターのメリットを最大限に活かしたアロマセラビーを提案しています。

ハーブウォーターの良い点

  • ●作用が穏やか
    成分濃度が低く作用が穏やかなので、幼児、妊婦、高齢者、動物などに精油より安心して使用できます。
  • ●体への負担が少ない
    テルペン系炭化水素を含まないので、体内に入っても肝臓や腎臓の脂肪組織への蓄積が少なく、代謝も容易で排泄が早いです。
  • ●ベタつかない
    脂溶性物質を含まないため、肌につけてもベタベタせずサッパリします。
    肌のケアや粘膜の洗浄、犬の皮膚・被毛ケアに向いています。
  • ●手軽に使える
    精油のようにキャリアオイルなどに希釈する手間がなく、簡単に使えます。また、ローズやカモミールなど、精油だと高価なものでもハーブウォーターだと安価で手に入り、それをさらに希釈すればたくさ
    ん使うことができます。

犬を飼われている方のペットに関するお悩みを聞くと、口腔トラブル、目やにや涙焼け、耳のケアなどを挙げられる方が多いです。
これらの悩みの解消に、日々のアロマケアでは特にハーブウォーターが活躍します。

<ローズウォーターで日々のケア>

ローズウォーターの優雅な香りは、優しい気持ちに導いてくれます。主要成分はフェニルエチルアルコールで、鎮静作用や抗不安作用があります。フェニルエチルアルコールは、FEMA(Flavor and Extract Manufactures Association)から安全な食品添加物と認定されています。安全性の高いローズウォーターは、日々のケアに最適です。

ホルモンバランスの乱れにより、落ち着きがなくイライラしているメスの動物には、気持ちの落ち着きを取り戻す助けになってくれます。
ペットケアにおいては、皮膚や被毛のケア、目やに、耳掃除、粘膜部位などの繊細な部分のケアにも適しています。

ローズウォーターの主な薬理作用

  • ・フェネチルアルコール
    鎮静作用・抗不安作用・抗菌作用

その他

  • ・シトロネロール
    昆虫忌避作用・筋肉弛緩作用・血圧降下作用
  • ・ゲラニオール
    鎮痛作用・興奮作用・収れん作用・抗不安作用・皮膚弾力回復作用・子宮収縮作用

などが挙げられます。

【ペットケアでの注意】
ローズウォーターの作用は極めて穏やかで、肌や体へも安心して用いることができるハーブウォーターのひとつです。すべてのアレルギー及び皮膚実験において、陰性結果を示しました。
用法、濃度を守って使用すれば、安全性の高いハーブウォーターです。

【ローズウォーターの活用】

  • ・皮膚を柔軟にし、潤いを与えます。弾力や水分の低下などの肌トラブル解消に役立ちます。
  • ・乾燥肌、敏感肌、疲れた肌、硬めの肌、加齢肌に適する。
  • ・毛細血管の収縮作用により、出血時の止血に使えます。
  • ・抗炎症作用があるので、炎症や痛み、粘膜炎、アレルギー性皮膚炎の緩和、湿疹を鎮めます。
  • ・品質の確かなローズウォーターは、飲用すればホルモンの調整剤として働き、月経前のイライラや更年期障害にも良い。自律神経系を整え、リラックスした気持ちに導きます。
  • ・心、体、感情、スピリットに働きかける力があり、バランスを回復する助けとなります。
〜これならできる!ペットアロマケア活用レシピ②〜(成犬・〜10kg犬基準)
[ 目やに、耳掃除、粘膜部分などの繊細な部位ケアに ]

・ローズウォーター・・・
10ml
・精製水またはミネラルウォーター・・・
10ml

<クローブウォーターで口腔ケア>

クローブに含まれる主要成分は、精油もハーブウォーターもほとんどがフェノール類のオイゲノールで、その他の成分はわずかしかありません。
丁子(チョウジ)とも呼ばれ、丁子油(クローブオイル)は薬効が認められ日本薬局方に収載されており、医薬品として扱われています。

クローブウォーターの主な薬理作用

  • ・オイゲノール
    鎮痛作用・局所麻酔作用・抗炎症作用・抗酸化作用
    抗菌作用(特にカンジダ菌、皮膚糸状菌に強い活性)
    抗ウイルス作用(ヘルペス、C型肝炎ウイルスにも活性を示す)
    防虫作用(特にゴキブリと蚊。)

などが挙げられます。

【ペットケアでの注意】
クローブの精油には皮膚刺激性とアレルギーの可能性があり、強力な精油なので日常のペットケアに用いることはほぼありませんが、ハーブウォーターによって、その薬理特性を活かすことができます(クローブウォーター中のオイゲノール含量は精油の1/700)。
クローブウォーターは、刺激のあるスパイシーな中に甘さを感じる香りです。精油と比べるととても穏やかではありますが、ペットには薄めて使用しましょう。

【クローブウォーターの活用】

  • ・口腔内の殺菌と鎮痛、口臭予防。抗炎症作用が歯肉炎の炎症を抑えます。
  • ・風邪をひいた時ののどの痛みを抑える。
  • ・感染部位や潰瘍部位の洗浄による消毒と炎症の抑制。
  • ・ニキビなどのスキンケア(目の洗浄は避ける)。
  • ・腹痛、胃痛(胃潰瘍の保護作用)にも働きかける。
  • ・頭痛やてんかんにも有用。
  • ・虫除け、消臭剤として。
〜これならできる!ペットアロマケア活用レシピ①〜(成犬・〜10kg犬基準)
[ 口腔内を殺菌してさわやかな息に ]

・レモン(精油)・・・
1〜2滴(0.005~0.01%)
・クローブウォーター・・・
5ml
・精製水またはミネラルウォーター・・・
95ml